漫画家・巻来功士の心ぴく映画コラム-『ザ・ウォーク』
「功士的、心ぴく(心臓がぴくぴくするほど感動した?)映画コラム番外編その第41回」は ロバート・ゼメキス監督最新作『ザ・ウォーク』です。 まさに、心ぴく映画の名にふさわしい(?)、心臓バクバク、手汗ダラダラの実録映画です。
今は無き、ニューヨーク貿易センタービル(ツインタワー)の屋上(地上411m)にワイヤーを張り、その間(42.67m)を綱渡りするという、フランスの大道芸人の挑戦を丹念に描いています。その出だしからの軽妙な語り口に即座にストーリーに引き込まれました。
時は1974年、完成間近のツインタワー、フランスから来た主人公と仲間達、ニューヨークで出会った協力者たちが、まるでスパイ映画のようにスリリングで小気味よく、違法な綱渡りの準備を進めてゆく描写が痛快に語られています。流石、熟練のエンターテイメント監督、ロバート・ゼメキスだと唸りました。そして3Dがファンタジーではない映画で、こんなに効果的に使われている映像も初めて見たほどに新鮮でした。私の中では3D映像ナンバー1映画です。
その驚愕のクライマックス映像にたどり着くまでの人間ドラマもしっか...りとした演出で描かれているので、ラストの綱渡りの映像がよりリアルに観客に伝わり、まるでその場にいるかような臨場感です。何度も手汗を拭きました。とにかく凄い。映画は見世物の集大成として生まれた文化です。それをまさに体現している見世物映画の傑作。つまり、映画として大傑作に他なりません。そして、ラストで語られる言葉と映像の意味。深い余韻と感動が胸を包みます。ただの見世物映画ではない証拠がここにあります。あくまで映画に他ならないので、必ず劇場で、とにかく3Dでその凄さを体験して下さい(DVDで初見だと、その凄さは半減し、この映画の価値を見誤るかもしれません)。
私は、3D映画を見ながら身を避けてしまう初めての体験をしました(前半のあのシーン)。老若男女、皆さんに超お薦めの傑作です。心ぴく度90点以上。 ホントに心臓がぴくぴくするかもしれません。心臓が弱い方はご注意を的大傑作映画です。
『ザ・ウォーク』 2016年1月23日(土)全国ロードショー <IMAX 3Dも公開中!>
原題: The Walk
原作: 「TO REACH THE CLOUDS」 by フィリップ・プティ 監督: ロバート・ゼメキス 出演: ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングズレー、シャルロット・ルボン、ジェームズ・バッジ・デールほか
上映時間: 2時間3分
配給: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
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あの頃のジャンプでの7転8倒を描写!映画愛にもあふれた漫画です。ぜひご一読を!
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