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【レポート】東京国際映画祭 「さようなら」 アンドロイドの好演に主演女優賞?ブライアリー・ロング記者会見


ブライアリー・ロングとアンドロイドのジェミノイドF

第28回東京国際映画祭コンペティション部門作品「さようなら」が10月24日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映され、主演のブライアリー・ロング、深田晃司監督、石黒浩(大阪大学・アンドロイドアドバイザー)が会見した。

「さようなら」は平田オリザ原作のアンドロイド演劇を長編映画化。石黒浩氏が研究、開発したアンドロイドと人間が共演する。

石黒氏は「アンドロイドを使った演劇は革命的でフランスや世界中で高く評価された。映画界でもCGや部分的にアンドロイドを使うことはあったが、アンドロイドがすべて役を演じるというのは世界でも初めて。アンドロイドはときに人以上に人らしくなったり、人間の生々しい側面を強調できたりする。動きの単純さが見る人の想像力をポジティブに引き出すということで、アンドロイドの役者には大きな可能性があるし、今回映画を作ってもらったことは大きな一歩で歴史に残ることでは」と語る。

(C)「さようなら」製作委員会

ブライアリー・ロングは「アメリカやヨーロッパで演劇を公演したときは、あちらの国の人たちはアンドロイドが人間に近くなることに非常に不安を覚えたようです。でも私はアンドロイドを使うということは形から内面を表現することで、将来的にロボットが主演女優賞にノミネートされたら面白いと思うし、どこまで表現できるのかが問われてくる」と話した。

原作は15分という短い演劇だったのを深田晃司監督が「連想ゲームのように想像を膨らませて」長編映画に仕上げた。「演劇を見て、すぐに映画化したいと思った。死を知らないアンドロイドと死にゆく女性の対話を通して 死について考えさせられる濃密な時間にとても魅力を感じた」と深田監督。映画では放射能で汚染された日本を舞台に人間の生と死の本質について問いかける。

東京国際映画祭では10月27日(火)、28日(水)の上映後もブライアリー・ロングと深田監督の舞台挨拶を予定。   

レッドカーペットでは着物姿のブライアリー・ロングを新井造文がエスコート 新井造文(左)、ブライアリー・ロング(中央)、深田晃司監督(左)

第 28 回東京国際映画祭

◆10 月 27 日(火)「さようなら」 10:20~  会場:TOHOシネマズ六本木ヒルズ

登壇ゲスト(予定): Q&A: 深田晃司(監督)、ブライアリー・ロング(女優) ◆10 月 28 日(水)「さようなら」 13:50~  会場:新宿バルト9

登壇ゲスト(予定): Q&A: 深田晃司(監督)、ブライアリー・ロング(女優)

※登壇ゲストはすべて予定です。変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

公式サイト:http://2015.tiff-jp.net/ja/

チケット発売 :10 月10 日(土)より ticket board にて発売中

(執筆・撮影/Osawa)

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